保健科学東日本の薬物代謝酵素関連遺伝子検査について

保健科学東日本では、人体から採取した血液や尿などの検査を行う一方で、興味深いその他の検査も行われています。
そのなかで特に注目したいのは、薬物代謝酵素関連遺伝子検査です。
この検査で何が分かるのかというと、さまざまな薬を代謝するための酵素がどのくらい体内にあるのかが分かります。
代謝酵素が少ない場合や代謝酵素そのものが欠損している人もいるため、この検査を行うことで病気の治療で使われる投薬方針決定に役立ちます。
CYO206という酵素が欠損している人は1%以下ですが、代謝能の低い人は15~20%います。
このCYO206で代謝される代表的薬物には、抗うつ薬のアミトリプチリン、イミプラミン、向精神薬のオランザピン、ハロペリドール抗がん剤のタモキシフェンなどがあり、この他にも抗不整脈薬や抗高血圧薬などあらゆる薬物に含まれています。
このような酵素は、この他にもあります。
保健科学東日本が行う薬物代謝酵素関連遺伝子検査の意義は、治験効果の向上、副作用低減のための薬物投与量を個別化したり、適正化したりすることにあり、病気を治すことで副作用に見舞われる可能性を事前に減らすことにつながります。
薬の副作用はどのような薬でもありますが、内容によっては病気を治すための薬の副作用で健康を害したり、副作用が長引いてしまったりするようなことはできるだけ避けなければいけません。
なかには、命の危険につながるような副作用に見舞われた方もいるため、注意が必要です。
自分が経験していないと軽いものだと見過ごしてしまいがちですが、薬によっては副作用の数が膨大な種類挙がっているものもあります。
保健科学東日本の行う薬物代謝酵素関連遺伝子検査では、これから先の未来の創薬にも確実につながっていくことでしょう。
副作用をどれだけ抑えて効果だけを引き出したいという思いは多くの研究者が持っているものだからです。
とはいえ、人体にはまだ分からない点も多いため、これから先もこの分野は注目されますし、保健科学東日本の薬物代謝酵素関連遺伝子検査にも注目が集まります。
自分は酵素の量が多いのか、少ないのかなど、知っているだけでも副作用の出やすい薬を防ぐことが可能です。
相性の悪い薬があらかじめ分かっていれば、効能は同じでも他の種類の薬を処方してもらえるので、欲しい効果だけを得ることにつながります。
病気になった場合に、薬が処方されることは多いので、保健科学東日本が取り扱うこの分野のさらなる発展が待ち遠しくなります。
まだまだ人体のことは分からないことも多いので、これから先も見逃せない分野であるといえるでしょう。