生活習慣病は放置していると、重大な疾患を引き起こす可能性が高いです。そして日本における生活習慣病患者の数は増加傾向にあるといいます。厚生労働省では「患者調査の概況」と呼ばれるデータを公表しており、2017年時点のデータによると糖尿病患者数は328万9000人となりました。これは前回調査の2014年時点から比較すると12万3000人の増加です。そして調査開始以来最多を記録しています。糖尿病をはじめとした生活習慣病は誰しもが決して対岸の火事ではなくなっています。いつまでも健康的に生活するためには、生活習慣病対策が求められます。
保健科学東日本では生活習慣病予防のための検査も、各種用意しています。例えばアディポネクチン遺伝子多型検査です。アディポネクチンとは、脂肪細胞から分泌されるホルモンの一種で動脈硬化を予防するなど、私たちにとってプラスに働くものです。内臓脂肪が蓄積して肥満体型になればなるほど、この分泌量が低下します。その結果、糖尿病の発症リスクが高まると考えられます。またこの分泌量は遺伝子による影響も受けるので、こちらを検査することで将来の糖尿病リスクも推測できます。保健科学東日本では糖尿病や代謝の研究を行っている大学教授からのライセンス供与を受けて、検査を受託しています。
保健科学東日本ではこのほかにも、循環器疾患関連遺伝子多型検査も行っています。循環器系とは心臓や血管などを総称したものです。循環器系の病気として心筋梗塞や狭心症など心臓関係の疾患が挙げられます。いずれもひとたび発症すると、時間との勝負になります。もし治療開始までに時間がかかると、深刻な結果を招きかねません。このような病気の原因はいろいろと考えられますが、深く関係しているのが高血圧症です。高血圧の状態が続いても、自覚症状はなかなか現れません。しかし放置していると、重大な病気を引き起こす可能性があります。特に高血圧症の患者は、食生活をはじめとするライフスタイルの変化に伴い増加傾向にあるといわれています。そこで、その予防対策も本格的に行う必要性が増しています。保健科学東日本でもその重要性を認識し、循環器疾患に関係する遺伝子の検査をスタートさせました。こちらの検査も専門家の教授らが保有している特許の実施許諾契約を交わして検査を手掛けています。検査の中で遺伝子をベースにした発症リスクを判定します。そのうえで疾患の予防に役立てていくのが、保健科学東日本のこの検査の狙いです。