保健科学東日本では、マイクロサイト不安定性検査を受託しています。
HNPCC(MSI解析)と免疫チェックポイント阻害剤に関する検査を保健科学東日本で行っています。
マイクロサイト不安定性が起こった場合、がんが発生しやすい状態になってしまうのです。
DNAが修復する時に修復システムが正常に働いてエラーとなる部分が取り除かれれば問題ありませんが、エラーが残ったままになると何らかの異常を生む細胞が出現します。
不安定性は、子宮内膜がんや胃がん、前立腺がんなど多岐に渡るがんを患っている患者さんから確認されています。
また、がんを発症しやすいと言われる遺伝子を生まれつき持っているリンチ症候群の患者さんの特徴としてマイクロサイト不安定性がピックアップされることもあるのです。
保健科学東日本が受託するHNPCC(MSI解析)では、DNAが複製される時に生まれる塩基配列の違いを修復する機能低下をチェックします。
MSIは、リンチ症候群の患者さんだと8割以上の割合で見られますが、それ以外の散発性大腸がんの場合は1割から2割ほどの割合でみられることが分かっています。
この検査は、遺伝性大腸がんの診療に関するガイドラインで定められている第2次スクリーニングで行われるMSI検査と同様です。
もしも、異常が認められたらMMR遺伝子検査もしくは免疫組織学的検査のいずれかを実施し、病的な変異があった場合はリンチ症候群であることの診断根拠になります。
免疫チェックポイント阻害剤は、マイクロサイト不安定性が認められた場合に効果が期待できると考えられている薬剤です。
私たち人間の体が持っている免疫がしっかりと働くように促す作用を有しています。
そのため、がんの進行を抑えたり、再発を防いだりするための治療に活用されるケースが多く見られます。
大腸がんに関しては、免疫チェックポイント阻害剤を投与する前の効果予測マーカーとして保健科学東日本でも受託しているマイクロサイト不安定性検査は効果が期待できるのです。
2017年5月にはメルク社のKEYTRUDAの適用が承認されていますし、2018年には日本でもKEYTRUDAが追加適用申請されています。
日本国内でもこの検査の効果が認められつつあることから、今後はさらにがん患者の血帳に役立つのではないかと考えられます。
がんを患っていて、自分自身の状態を把握するための指標にもなるため、請けてみる価値はあるでしょう。
保健科学東日本の検査は、1週間から2週間ほどで結果が分かるので、スピーディに結果を把握できます。