保健科学東日本で受託する婦人科材料LBC(子宮頚部液状化細胞診)について

保健科学東日本では、婦人科材料LBC(子宮頚部液状化細胞診)も受託しています。
液状化細胞診は、従来の検査方法と違って採取した細胞を100%回収できるのがメリットです。
また、血液や粘液といった不純物を取り除いて標本化されるため、異常な細胞を発見しやすくなっています。
従来は直接塗抹法が主体となっていて、採取した細胞を素早くスライドガラスに塗布し、95%エタノールもしくは滴下式固定剤で速やかに固定する必要がありました。
塗抹時にムラが生じやすくなるだけでなく、乾燥もしやすいため、いかに素早く作業できるかが重要だったのです。
それに対して保健科学東日本も受託しているLBC法であれば、細胞を乾燥させることもなく、標準的な標本作成が可能となっています。
この検査は、悪性細胞を見つけ出すことが主な目的として実施されます。
しかしそれ以外にも、感染症や良性異形細胞などの判定もできるため、幅広く活用できる検査です。
腫瘍の良悪や内視鏡などで検知ができない上皮内癌などの判定、治療効果の確認、再発の有無などをチェックする際に役立つため、保健科学東日本でも2019年6月から受託を開始しました。
保健科学東日本でも受託しているこの検査は、まず子宮頸部の細胞を綿棒以外の器具(ブラシやスパーテル)を使って採取します。
採取した細胞は、器具を容器に入れて先端を広げるようにしながら10回ほど押し付け、強くかきまわしながら洗い落とします。
その後、採取用の器具を取り出してしっかりと蓋を閉めなければなりません。
この時に、蓋にある黒いラインが左側にいくようにしっかりと閉める必要があります。
子宮頚部液状化細胞診を行うのが10週目以降の妊婦の場合は、安全のためにブラシやスパーテルといった器具を使用せず、綿棒で細胞を採取します。
綿棒を使う時は、採取する前に他の綿棒で粘膜を除去し、採取に使用した綿棒は保存液の中でしっかりとすすいで、細胞を洗い落とすことがポイントです。
容器に綿棒の先端を残さないようにすることも注意事項の1つです。
女性にとって子宮頸癌は早期発見すべき病気の1つです。
20代から40代で発症する人が多い癌ですが、自分ではなかなか気が付きにくい部分でもあるため、保健科学東日本でも行っている婦人科材料LBC(子宮頚部液状化細胞診)を受ける意義は大きいと考えられます。
早期発見ができれば、治療を開始するタイミングも早くなるので、完治を目指せる可能性が高まります。