保健科学東日本では、特異的IgEを調べられる検査を行っており、アトピー性皮膚炎の原因となるアレルゲンを調べられることが可能です。
特異的IgEは、アレルゲンに対応して作られたIgEで、この数値を測定することでアレルギーの原因がわかります。
特異的IgEには0~6まで7段階のクラスがあり、特異的IgEが0.35未満ならクラス0で陰性、0.35~0.69であればクラス1で擬陽性となり、クラス2以上は全て陽性判定です。
保健科学東日本の行っている検査では、アトピー性皮膚炎の原因となりやすいアレルゲン10種類を調べる「アトピー性皮膚炎10」と、13種類調べる「アトピー性皮膚炎13」があります。
どちらの検査でも、ハウスダスト1、ヤケヒョウヒダニ、スギ、イヌ皮膚、ネコ皮膚、ガ、カンジダ、ピティロスポリウム、小麦、ピーナッツは共通です。
アトピー性皮膚炎13では、このほかに、ソバ、エビ、カニについても調べます。
アトピー性皮膚炎セット調べるピティロスポリウムは皮膚に常在する真菌の一種で、特に思春期以降の成人のアトピー性皮膚炎の重症化に関与すると言われています。
成人アトピー性皮膚炎では真菌が最も高い特異IgEを示すため、ピティロスポリウムを調べることはアトピー性皮膚炎の原因を探るうえで非常に有効です。
また、成人アトピー性皮膚炎では、ガが、ネコ皮膚やイヌ皮膚より特異IgE陽性率が高くなります。
保健科学東日本ではこの他にも、小児乳幼児セットとして、卵白やオボムコイド、ミルクのアレルゲンも調べられます。
卵白、ミルク、小麦、ピーナッツ、ソバ、カニ、エビは特に重篤なアレルギー症状を引き起こす可能性が高いことから、特定原材料と定め、法令で表示が義務付けられています。
また、オボムコイドは卵白中のたんぱく質で、卵白の主要アレルゲンの一つです。
他の成分に比べ、熱や消火酵素に安定という特徴を持っています。
そのため、卵白の特異的IgEが陽性だとしても、オボムコイドの特異的IgEが陰性であれば、加熱すれば卵を食べられる可能性が高くなります。
保健科学東日本の行っている特異的IgEを調べる各種検査は、アトピー性皮膚炎などの原因として知られているアレルギーをはじめ、重篤な症状を引き起こし生命に関わる原因物質を調べられます。
全ての検査は専用システムを用いて実施しており、患者の前回値や関連項目も管理しているため、保健科学東日本には信頼できるデータの提供が可能です。
アレルゲン物質や特異的IgEを把握することは、健やかな生活を送るうえで非常に有効です。