保健科学東日本では私たちの体の各種検査を受注しています。その中でも生活習慣病に関連する検査として、保健科学東日本はアディポネクチン遺伝子多型検査を行っています。アディポネクチンとは生理活性物質の一種で脂肪細胞から分泌されています。インスリンに対する感受性を高める働きがあり、糖尿病になりにくくします。このため、善玉ホルモンと呼ばれることもあります。アディポネクチンは内臓脂肪がついてくると分泌量が低下する傾向が見られます。その結果、2型糖尿病にかかりやすくなります。
アディポネクチンの分泌量は、高脂肪食などの栄養バランスの偏った食習慣や運動不足などの生活習慣に起因します。さらに先天的な要素もあって、遺伝子によってもともと分泌能力に違いがあります。保健科学東日本のアディポネクチン遺伝子多型検査によって、遺伝的に2型糖尿病にり患しやすい体質かどうかが判定できます。糖尿病にかかるとメタボリックシンドロームを発症し、ほかの病気を誘発しかねません。この検査をすることで、メタボや糖尿病のリスクを知り、生活習慣の見直しなどに生かせます。
T/Tタイプを比較すると、T/Tタイプは3分の2程度のアディポネクチンの分泌能力しかG/Gタイプの人は持っていません。そして日本人の半分近くがG/Gタイプといわれています。このことから日本人はほかの人種と比較して、もともと糖尿病リスクが高いことが分かります。ですから将来生活習慣病で悩まないためにも、保健科学東日本の検査を受けることは大切です。
もし糖尿病などの罹患リスクの高い遺伝子タイプだったとしても、生活習慣に気を付ければ発症リスクは低減できます。まずは規則正しい食生活として、厚生労働省の出している食事バランスガイドに基づき、主食や副菜、主菜などのバランスのとれた食事を日々心掛けることです。また適度な運動を習慣づけることも大事な予防策です。大体1カ月にウエスト1cm絞るためには、1日あたり230キロカロリーのエネルギー消費が必要といわれています。ウエスト1cm絞れると、体重がおよそ1kg減少すると考えられます。生活習慣病を放置していると糖尿病のほかにも高脂血症や高血圧症も発症しやすくなります。治療を進めないと動脈硬化にも発展しかねません。保健科学東日本の検査を受けることで、自分のリスクがどの程度か確認できます。